大学院講義「生体計測・解析(光学顕微鏡の原理と応用)」

大学院理工学研究科生命科学専攻(集中講義)


平成27年8月26日〜28日)

レポート提出あり 

顕微鏡の歴史はすでに400年近くもなろうとしている。17世紀にはフックやレーウェンフックが生物学の分野で先駆的な顕微鏡観察を行った。この時代から 光学レンズによる結像の原理は何一つ変わっていない。変わらないままに、新しい技術が次々に追加され、現在のような複雑な光学顕微鏡システムができ上がっ た。この大学院講義では、光学レンズが像を拡大する原理や分解能、さらに、現在、研究室で普段に使っている種々の光学顕微鏡システムの結像機構についてわ かりやすく解説したいと思う。最後に光学顕微鏡を使った新しい計測手法について研究の例を紹介する。



本講義のあと、以下の演習課題についてレポートを提出  

回折シミュレーション(演習課題)
回折シミュレーション(マクロ機能付き)

参考書 講義資料(パスワード必要です)

演習課題(B) 演習課題(A) Image J

講義内容予定

0)イントロダクションと光学の基礎
001 顕微鏡の歴史
002  顕微鏡の種類
003 光の波としての性質
004 光源の種類と性質
005 レンズの結像公式
006 顕微鏡の光学系
007 対物レンズ
008 接眼レンズ
009 コンデンサレンズ
010 顕微鏡のメインテナンス
011 参考書の紹介

1)アッベの結像論
101 分解能の定義
102  正弦波格子と空間周波数
103  フーリエ変換の原理
104 アッベの結像論
105  開口数と観察像
106  レーリーの定義による分解能
107  スパローの定義による分解能
108  光軸方向への分解能
109  光学的な伝達関数
110  ホプキンスの定義による分解能
111  実際にベストな観察像を得るには
112  超分解能顕微鏡

2)種々の顕微鏡観察法
201  無染色生体試料の特徴
202  振幅物体と位相物体
203  明視野照明顕微鏡
204  斜光照明法による分解能の改善
205  暗視野照明法
206  位相差顕微鏡の原理
207  微分干渉顕微鏡の原理
208  ホフマン型コントラストモデュレーション法
209  蛍光顕微鏡
210  共焦点顕微鏡
211  多光子励起蛍光顕微鏡
212  4π共焦点蛍光顕微鏡
213  デコンボリューションによる画質改善
214  一分子観察
216  画像処理

3)顕微鏡を使った計測
301  運動の計測
302  ナノメーター計測
303  分解能と計測精度



 問合先

〒112-8551 文京区春日1-13-27 中央大学理工学部生命科学科
Tel.03-3817-7105, Fax.03-3817-7102
E-mail:@ or @